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■ 薪能

2007-06-01 (金)

5月なのにまだ肌寒い夜、杉並区浜田山の自宅近くにある大宮八幡宮の社で催された薪能(能楽の会)に行って来ました。私にとって、そこは物事を新しく始めるときや心を静めて考えたいことがあるときなどよく訪れていますが、その夜はいつも以上に静かな時間を過ごせました。
特設舞台の周りには竹の切り株にろうそくの灯がゆらゆら、薪の音がパチッパチッ太鼓、笛、小鼓、かけ声と自然の中に響きわたり、能楽堂やホール以上に幽玄的な空間を感じることができました。
事前に解説書が配られるので内容もわかりやすく、狂言は素直に笑えます。能は面の角度や小さな動きによって喜怒哀楽を表現しますが、月光と薪のぼんやりとした灯に照らされ、とても神秘的で美しく、観ていると私自身もゆっくりした時間の中で生きているような気になりました。